What is Shinshu?

真宗大谷派の思想を批判するブログ。批判とは、否定ではなく「なぜそのような考え方をするのか」「なぜそれが正しいのか間違っているのか」を論じること。

コメントを頂きました③

以下の様なコメントを「たかし」さんという方から頂きました。伊東恵深氏について書いた記事に対するコメントです。

「このままでよい」との声は、私の声ではなく、如来からの声でありましょう。 伊東氏も貴方も、いずれも教えをいじりすぎです。

 私は「このままでよい」ということを巡って、それは凡夫の身を肯定するものではないだろうということを書いたと思います。このコメントはそれに対して、そもそも「このままでよい」という声は私自身が私に対していう言葉ではなく、如来からの声であると述べています。

そうだと思います。このコメントでは注意されていないけれど、真宗では「このままでよい」と「そのままでよい」を区別して、「このままでよい」は主体が私自身で、「そのままでよい」は如来の声という風にいうことがあります。主体が「このまま」と「そのまま」で転換されるということですが、今回のコメントにおいては「そのままでよい」という言葉が当てはまります。

ただいずれにしても「そのままでよい」と自分が言い過ぎても「そのままでよい」を自分自身の思い込みで汚している可能性があるのではないでしょうか。このブログはそういう「可能性」やリスクについて注意深くあろうという姿勢でやっておりまして、その姿勢を「教えをいじりすぎ」と捉えられても別に問題はありません。

ただ、この「教えをいじりすぎです」というのは的が外れています。伊東氏が書いていることへの批判なので、教えをいじっているのかそうではないのかという問題はあまり関係がない。でも一つ言っておきたいのは「自分は教えをいじっていない、純粋な教えに触れている」と思っている人ほど、実はそんなことなかったりするのではないでしょうか。